四方山ライブラリー

飼養の基礎の基礎

- 馬に餌を与える時のゴールデン・ルール -

基本は『少量を頻繁に』
草食動物である馬の消化器官は、時間をかけて休むことなく餌を消化する流れを基本とする構造になっています。野生の馬は、起きている時間の大部分は食べて過ごす傾向があります。できる限りこの習性に合わせて餌を与えて下さい。1日に1回大量の餌を与えるよりも、3回かあるいはもっと適切なのは4回に分けて少量を与える方が良いです。 決まった時間に少量の餌を与えると唾液の分泌を促します。唾液には、胃酸が胃の内壁を攻撃してそこに胃潰瘍ができるのを防ぐ緩衝剤の役割があります。

常に適切な食物繊維を与える
食物繊維または飼いとしては牧草、乾草、切り乾草があります。埃のついていない、異物が混ざっていないものを与えて下さい。目安として、一頭の馬に、1日に自分の体重の約2%の食物繊維を与えて下さい。つまり、400kgの馬なら1日に8kgです。牧草が足りない場合は、十分な量の乾草を用意して下さい。

いつも同じ時間に餌を与える
馬は習慣の動物です。毎日決まった行動をすることで安心します。毎日同じ時間に餌を与えて下さい。

常に新鮮で異物が混ざっていない飲み水を用意する
これには何の説明も要らないでしょう!

嵩ではなく重さで与える
餌の種類によって重さがかなり違うことを覚えておいて下さい。例えば、使っている升や計量カップでオーツ麦を1kgすくえても、ルーサン切り乾草なら1kgもすくえません。切り乾草はオーツ麦より軽いからです。台所にあるいろいろな計量器をを全て餌置き場に持っていって、実際に馬へ与える量をきっちり測ってみて下さい。恐らく今まで推量で間違えた量を与えていたことに気が付いて驚くでしょう!

それぞれの馬の状態を考慮した餌を与える
餌を準備する時には、その馬のサイズ、状態、作業量、気性や年齢を考慮して下さい。また、手に入る牧草の量や天候(馬は、寒い時により高い可消化エネルギーを必要とします。その熱で体を温めるためです)などの問題も考慮する必要があります。夏と冬の温度差は、濃厚飼料2kg分に相当します。

飼いの内容を変える時は徐々に
飼い内容を変える必要がある場合は、数日かけて徐々に新しい餌を与えて下さい。馬の消化器官は複雑なので、突然の変化にうまく対応できません。また、作業を初めてやらせる時や作業をやめさせる時にも同じようにして下さい。

飼桶はきれいに保ち、低い位置に
飼桶は一点の汚れもないようにきれいにしておきます。前回の餌が残っていたら、新しい餌を入れる前に取り除いて下さい(残っている餌が湿っている時には特にこの点に注意)。そして、なぜ餌を全部食べなかったのか考えて下さい。また可能な場合、飼桶は地面に置いて下さい。馬は、頭を下げて餌を食べるような体になっています。飼桶を地面に置くことで、気道を開いた状態を保ちやすくなります。

寄生生物と歯
馬を定期的に多量の水で濡らしたり、ボロを拾ったり、馬場を走らせたりすることで、寄生虫による感染症を防いで下さい。使う駆虫剤のタイプを定期的に変え(耐性ができるのを防ぐため)、少なくとも1年に1度はサナダムシの駆虫剤を使うことを忘れないで下さい。馬が餌をきちんと噛めるように(そして消化できるように)、専門家による歯のチェックを定期的に受けること(少なくとも1年に1回)もまた大切です。

餌の保管
餌は必ず、乾燥して涼しく、害虫のいない場所に保管して下さい。濃厚飼料の場合は、新鮮さを保つため必要に応じて袋を開けて下さい。

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高齢馬に飼いを与える

動物医学や栄養学が発達した現在、馬の寿命も延びました。こうした馬の世界の「シニア」には、(私達人間のシニア世代と同じように)いろいろと必要となる物が有ります。こうした高齢馬が楽しい老後を送れるように特別の注意を払うことが私達人間の役目と思います。 高齢馬にとって一番大きな問題はおそらく栄養でしょう・・・更に読み続ける

 

飼養管理関連リンク

食物繊維の重要性

最初に食物繊維とはどの様な物でしょうか?この繊維は飼料の炭水化物を含む物で植物の構造的な支えとなる木質材料を含みます。この化合物(食物繊維)は粗繊維と呼ばれセルロース、ヘミセルロース、ペクチン、リグニン等が含まれでんぷんや糖質等より消化されにくい物です。 リグニン(木質素)は難消化物の為、全て消化する事が出来ません。

このリグニンの高含有量(粗繊維)飼料は消化率が低いと言えます。でんぷんや糖などの炭水化物は主に小腸から分泌される酵素によって分解されます。 消化酵素は繊維質を消化出来ない為、腸内微生物に消化を依存します。

馬では、これらの微生物が(細菌、真菌、原生動物)大腸に主に住んでおり、膨大な数を有しています。 馬糞の乾燥重量の約50%が死んだ微生物から構成されています。 驚くべきことに大腸内の細菌細胞の数・・更に読み続ける